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ネガティブ・バランス・コントロール

六条くるる バカエッセイ

 世の常として、ネガティブなことはだいたい悪者扱いされてしまう。ネガティブは必ずしも悪いことはではないが、後ろ向きなものが社会の主流になってしまうと色々なことがうまく立ち回らなくなるので、ポジティブなほうがいいですよ、とキャンペーンするついでにネガティブは虐げられているような印象がある。

 ここまでの所見がすでにネガティブではあるが、僕がネガティブを推進するのは個人的にネガティブだから、ということ以上の理由がある。それがタイトルに書いたネガティブ・バランス・コントロールというやつだ。

 世間はポジティブなほうが求められるし、そっちのほうがいいことも多いが、どうにもポジティブがあまりにも推進されすぎているように思えてならないのだ。もはや狂信されているとさえ言っていいかもしれない。そこに僕は問題があると考えているのだ。

 ネガティブになって何もやらないのはたしかに大問題だが、ポジティブも度がすぎて何でもガンガンやろうぜ! となってしまうとそれはそれで問題なのだ。わざとひどい言い方をするならば、鬱も病気ならば躁も病気といったところだろうか。普通にしていればそれほどまでのポジティブ、というかハイな状態に社会になることもないのだろうが、世間様で喧伝されている「ポジティブこそ正義!」みたいな言説な雰囲気を見ると、もしかするともしかしてしまうのではないか、と心配になってしまうことがある。

 そこでネガティブ・バランス・コントロールである。これは世間がハイになりすぎてしまわぬように、程よいネガティブを身の回りに振りまくという、いわば慈善事業のようなものだ。ネガティブをばらまきすぎると反動で余計にアッパーになってしまうかもしれないので、そこには注意しなければならないが、基本的には他人のためを思ってやっていることだと理解してほしい。

 そういわけだから、僕の短歌をはじめ、あれやこれやを許してほしい。みんなで僕に寛容な社会をつくろう。

 

 執筆者:六条くるる

(c)午前3時の六条会