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かわいいという言葉を狭い意味で使うな

 記事のタイトルの通り、かわいいという言葉を狭い意味で使うな、という内容のことを書きたいと思う。

 男友達とくだらない話をしながら騒いでいたところ、どういう流れだったかは忘れたのだけど、とある女性タレントの話になった。僕が彼女のことを「かわいいよね」と評したところ、そこに居合わせたメンバーの何人からかまったく同意を得られなかった。

 どこがかわいいのかと問われたので、こういうときの仕草が~とか、ニコニコと笑ったときの笑顔が~と説明すると、幾人かは納得してくれたのだが、どうしても解せないという人たちもいて、「じゃあお前は○(話題になっている女性タレントの名前)とヤレんのかよ?」と詰め寄ってきた。

 ヤレんのかよとは、もちろんセックスしたいのか、できるのか、という意味である。僕は○さんのことをかわいいとは思っていたけど、性の対象とは思っていなかったし、彼の主張は論点もズレていたので「それとこれとは話が違うでしょ」と返すと、ほら見てみろと言わんばかりの勝ち誇った顔をされた。

 僕は反論しようかと思ったけど、話の流れはすでに別のものに移り変わりつつあったのでそれ以上は追求しなかったが、これはとてもおかしなことだと今でも思っている。

 

 なぜ「かわいい」と「セックスしたい」が地続きのように扱われているのか。それはその発言主がヘテロセクシュアルの男性的な価値観であり、自分の中でその両者が結びついているからだ。僕はそれ自体は一つの価値観として悪いことではないと思うけれど、まるで「かわいい = セックスしたい」のように不可分なものとして表現されるのはおかしいと主張したい。

 そういう発言をする人たちも子猫や赤ちゃんを見て「かわいい!」というとき、「セックスしたい」と思っているわけではないだろう(そういう性嗜好の人もいるだろうが、それを実行に移すと動物虐待になってしまうので、どうか妄想の中だけに留めておいてほしい)。

 何が言いたいかというと、そういう人たちの中にも「セックスしたい」とは分離された「かわいい」という感情はきっとあるはずなのだ。

 

 そういうわけで、「かわいい」というとても素晴らしい言葉を狭い意味で使わないでほしい。そして半年近くブログの更新を忘れていた僕のこともかわいいと思ってほしいし、思ったらなら投げ銭してほしい。

 

 執筆者:六条くるる

 

(c)午前3時の六条会